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国土交通省中部運輸局交通政策部は24日、平成28年2月19日から3月21日までの32日間に実施した「手ぶら観光」の実証調査の結果等を取りまとめ、公表した。

この実証調査は、訪日外国人が名古屋市内の百貨店や家電量販店、ドラッグストアなどで購入した品を、中部国際空港のカウンターで一括して受け取れる、というものだ。その手続きも、利用者が事前に登録したQRコードを、店舗に設置されている端末で読み取るだけで完了するという手軽さだ。

しかし結果からいうと、今回の実証調査は準備不足だった。期間中、QRコード登録をした訪日外国人は284名で、実際にサービスを利用したのはわずか8名にとどまった。

同局では今回のこの結果について、まずサービスが利用できる店舗が名古屋市内の6店舗のみに限られていたこと、次にサービスの受付が出国日の2日前までであったために出国前日の利用ができなかったこと、そしてサービスのPR不足が原因であったとしている。

それでも、利用した8名はダンボール箱16個分の荷物を配送し、その内容もやはりかさばる電化製品や、大量に購入された化粧品・医薬品などで、サービスが定着すれば多くの利用が見込めるのではないか思われる結果を示している。

なお、国土交通省では現在、「手ぶら観光」を行う民間事業者等を対象に補助事業の公募を行っている。ショッピングそのものが、訪日外国人にとって大きな割合を占めるコンテンツとなっている状況からも、彼らがより楽しくより気軽にショッピングを楽しめる環境整備は、早急に進める必要があるだろう。

（画像はプレスリリースより）

外部リンク

国土交通省中部運輸局交通政策部プレスリリース
http://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/kisya016/

国土交通省「手ぶら観光カウンターの整備・機能強化等に対する補助事業の公募について」
http://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu