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2016-06-21 05:00

その他

2016年5月訪日外客数・5月として過去最高も伸び率鈍化

訪日外客数
熊本地震の影響が残り韓国市場がマイナスに
日本政府観光局(JNTO)は15日、2016年5月の訪日外客数推計値を発表した。5月としては過去最高の189万4,000人が訪日し、前年同月比プラスは15.3%となった。

中でも訪日中国人は4月に続き50万人を突破するなど、相変わらず堅調だ。しかし、訪日韓国人は平成28年熊本地震の影響による九州方面への旅行キャンセルが響き、前年同月比はマイナス4.2%となった。韓国市場の前年同月比がマイナスとなったのは、2014年6月以来となる。

東南アジア方面では、マレーシアからの訪日が前年同月比プラス41.9%と好調だ。全体としても、JNTOが公表した世界20市場のうち17市場で、前年同月比が2桁の伸びをみせている。

全体的な伸び率にも落ち着きが
しかし一方で、訪日外客数の伸び率が鈍化していることは間違いない。昨年2015年は、とにかく毎月大幅な伸び率を記録していた。1月を除き、伸び率が40%を下回った月はなく、夏休みの8月などは前年同月比プラス63.8%を記録している。

これはやはり、訪日中国人の急激な増加が全体を引っ張っていたということだ。2015年の中国市場は、年間の伸び率もプラス107.3%と、文字通り1年で倍増した。

2016年に入ってからの中国市場は、1月こそ前年同月比プラス110.0%だったが、春節の2月はプラス38.9%、花見シーズンの3月はプラス47.3%、4月は熊本地震の影響でプラス26.9%となり、5月はプラス31.0%と、増加傾向は維持しているが明らかに落ち着きをみせてきている。

中国市場においても、昨年度のような急激な増加はおそらく今後望めないだろう。中国市場だけでなく、全体において現在の水準をどこまで維持していけるか、その辺りがインバウンド市場の安定的な発展に結びついていると考えて間違いなさそうだ。


外部リンク

日本政府観光局プレスリリース
http://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/

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