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2016-02-10 05:00

その他

「爆買い」は確実に日本経済を押し上げている

平成27年旅行収支
いきなり1兆円を超える黒字に転化した「旅行収支」
財務省は8日、「平成27年中 国際収支状況(速報)」を公表した。そこに示された数値の中で、サービス収支内の「旅行収支」が注目を集めている。

「旅行収支」とは、訪日外国人が日本国内で使用した金額(受取)から、日本人が海外で使用した金額(支払)を差し引いた額のことだ。平成27年度の「旅行収支」は、受取が3兆838億円、支払が1兆9,621億円と、差し引き1兆1,217億円の黒字となった。

前年度平成26年では、受取が1兆9,975億円に対し、支払は2兆416億円と、441億円の赤字だった。それがわずか1年の間に1兆円を超える黒字に転化したのだから、まさに「爆買い」の勢い恐るべし、である。

インバウンドは日本の経済を支える産業のひとつに?
平成27年の国際収支状況における経常収支では、16兆6,413億円の黒字となっており、その黒字幅もプラス13兆9,955億円と大幅に拡大している。これは原油安による貿易収支の赤字縮小が大きな要因だと、同省はしている。

また、貿易収支だけでなく、サービス収支の赤字も前年度の半分程度にまで縮小している。サービス収支の内訳では、知的財産権等使用料の黒字額2兆4,034億円が突出した形になっており、前年度からも7,061億円の伸びをみせている。

しかしやはり、前年度は400億円を超す赤字であったのに、いきなり1兆円を超える黒字化をみせた「旅行収支」の影響を抜きには考えられないだろう。インバウンドは、すでに日本経済そのものを動かす産業にまでなりつつあることを、この数値は示している。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

財務省プレスリリース
http://www.mof.go.jp/international_policy/

財務省「平成27年中 国際収支状況(速報)」総括表等
http://www.mof.go.jp/international_policy/reference/

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