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2016-03-22 16:00

観光

タトゥーのある訪日外国人の入浴にどう対応するか

入れ墨(タトゥー)入浴
文化的背景の違いをまず理解して
観光庁は16日、入れ墨(タトゥー)がある外国人旅行者の入浴に関する対応について、留意すべきポイントと対応事例を発表した。

入れ墨のある訪日外国人が温泉や公衆浴場を利用することについては、かねてよりさまざまな議論がなされている。日本の文化的背景や慣例においては、入れ墨がある人は、温泉や公衆浴場の利用を断ることが一般的だ。

それは、日本において身体に入れ墨があるということは、かつては罪人であることの印であり、いま現在においては反社会的勢力に属している人であるという暗黙の了解があるからだ。

しかし、日本とは全く異なる文化的背景を持つ外国人の場合、宗教的な理由やファッションとして入れ墨を施している人々もいることを、まず理解すべきだと同庁では呼びかけている。

拒絶や媚びではなく本物の「おもてなし」を
その上で同庁は、入れ墨は衛生上なんの問題もないことを述べ、昨年より聞き取りやアンケートによって実施されてきた実態調査をもとに、具体的な対応例をあげている。

まずあげられているのが、入れ墨を目立たない色のシールなどで隠して入浴する方法だ。ほかにも、入れ墨のある人が入浴できる時間帯を区切ったり、複数の浴場がある施設であれば、入れ墨のある人が入浴できる浴場を限定したりするなどの方法があげられている。

近年のように、これほどまで多くの外国人旅行客が訪日するようになれば、文化的な摩擦が生じることはどうしても避けられない。少々摩擦が生じても、相手が客である以上、サービスをすることはある意味当然だ。しかし、かといって相手の言い分をなんでも受け入れてしまうのは、単なる媚びでしかない。

この入れ墨の入浴問題のような文化的摩擦は、今後さらに増えてくるだろう。そのとき、どのように「おもてなし」できるか、日本が本物の観光立国になれるかどうかが問われるのではないだろうか。

(画像はイメージです)


外部リンク

観光庁トピックス
http://www.mlit.go.jp/kankocho/topics

観光庁:詳細資料
http://www.mlit.go.jp/common/001123194.pdf

観光庁ホームページ
http://www.mlit.go.jp/kankocho/

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